2006年 08月 08日
ガロといっても、月間漫画誌ガロの事ではない。もちろん、ハイパー・ミッドナイト・アクションドラマ 「牙狼<GARO>」 の事でもなければ、ガロ族の事でもない。 「日本のCSN&Y」 というキャッチ・コピーのもと (頭数が一人足りんがな w)、70年代前半~中盤の一時代を席巻したガロである。 ガロといえば、やはり 「学生街の喫茶店」 を避けて通るわけにはいくまい。別に 「君の誕生日」 でも 「ロマンス」 でもよいのだが、学生街~で全国区になってしまった以上、たとえ本人たちがイヤだと言ってもソレで語られてしまうのである。ちょうど同時期に活躍した、(南こうせつ&) かぐや姫が、「赤ちょうちん」 や 「妹」 という佳曲があっても 「神田川」 で語られてしまうのと同じであろう。 ライナーノーツに載っている元メンバーのボーカルこと大野真澄のコメントによると、学生街~は、山上路夫&すぎやまこういち…という職業作家による楽曲だったため、自分たちのオリジナルにプライドを持っていた他のメンバー (マークこと堀内護&トミーこと(故)日高富明) はライヴでは歌おうとしなかったとの事。 ウ~ン、なかなかムズカシイところである。レコード大賞大衆賞を受賞 (73年) した人気グループが、持ち歌の中で一番知られている曲を歌わないステージを行なったら…そりゃあファンが黙っておるまいて。 ♪ このアルバムを聴いていると、楽曲の合間から彼らの苦悩する様が伺い知れるような気がする。最初期の美しさ・完璧さを追求していたオリジナル、学生街~を筆頭とした職業作家陣との共作、売れなければならない使命を抱えて足掻いている後期の曲…。シングルという 「己の顔」 となる楽曲のみを並べているがために、より鮮明に浮き上がってくるようだ。 もし現在、日高富明が生きていたとして、彼らは何かきっかけがあったらガロを再結成したであろうか? …なんか、それは無さそうだなぁ。残念だが。 聴いていて、映画のタイトルにもあったけれど 「短くも美しく燃え」 なんていう言葉を思い出してしまいました。 ★ ★ ★ 1990 アルファレコード ALCA-30 ♪ ①たんぽぽ ②一人で行くさ ③地球はメリー・ゴーランド ④美しすぎて ⑤涙はいらない ⑥明日になれば ⑦学生街の喫茶店 ⑧君の誕生日 ⑨ロマンス ⑩一枚の楽譜 ⑪姫鏡台 ⑫喪失(未発表曲) ⑬ピクニック ⑭公園通り(未発表曲) ⑮ビートルズはもう聞かない ⑯一本の煙草 ⑰さいごの手紙 ⑱青春の旅路 ⑲忘れていたもの(ライブ) ♪ 1998年に再発されていますが、その時に3曲追加して 「Single File 1971-1975 +3」 というタイトルになっています。中古市場では両者が混在しているので注意。なお、8月23日にガロの11枚組みBOXが発売予定 (CD10枚、DVD1枚入り)。欲しい人はすぐに予約を!
by mogerand-m
| 2006-08-08 23:19
| 音楽/CD、LP…
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